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16日の光柱。事前に狙ってた旨はこのブログのいろんなコーナーに満遍なく書いていたのだけど(そもそもなんでそんなにこだわるの?と思われるのかもしれないけど、一応漁火の国というか街と縁があるし、オホーツク海域でこの現象は多分まだほとんど紹介されてないはず、という自負があり)
出現を予想していた、北側の海じゃなくて、羅臼側の明かりが連山の上に見えたことで、新しい疑問が沸いた。
はて、何km位遠くの漁火が見えたことになるんだろうか?と。
雲の高さは出現前から気にしていたのだけど、何しろ、もう横断道路も閉鎖された時期に、半島の向こう側をまるで透視したかのように見てしまったのだから、このスペクタクルを記録しておきたいではないか。
まず、写真で、右に一番大きく見えてる光の塊を「1」、左の小さめのを「2」として、方角を推定してみた。
(static maps APIなので、地図の拡大とかできませんわよ)
(このAPIをつかってみたかっただけ、といううわさもある。)
では、どれくらいの距離なのか?を推定するには、
の報告や、その中で紹介されている酒田沖の事例研究と同じように、仰角と、雲が発生していたと思われる高度を高層天気図(断面図。エマグラム)から求めれば距離がわかる。
ただ・・・ネタバレ的な展開になっちゃうけど・・・
先におもしろいデータを見つけてしまったのだ。
米国のNOAAが管理する、気象衛星DMSPっていうのが、地球のStableな(安定した)明かりをマッピングした写真を公開してくれてるらしい。よく、テレビとかでも使われる、夜の地球は人工の明かりで、こんなに明るいんですよ、ってやつだと思う。
- 解説:夜の地球:DMSP衛星による地球の夜景データ
- 毎日、その日の分だけ、見やすい形で公開してくれてるサイト:DMSP夜間光モザイク画像
- 不定期で、過去ログを載せてくれてるサイト:Made in 荘内 アメリカの人口衛星による夜間衛星画像(DMSP)を、トリミングして集めてみました。
(リモセンにつては不勉強なもので・・・どうやらその日一晩のStableな明かりを積算してマッピングしてくれてるようだ・・・という理解しかできてないのですが)
2.のデータ、当日分をgetしたら、ちょうど、斜里側の沿岸には漁火がなく、羅臼側にのみ明かりが出ている様子がハッキリとわかりました。転載していいか、許諾関係がわからないので、載せませんけど、だいたい以下のL,Rの位置を中心に操業していたようです。
なので、Rのほうの船団(?)の明かりが見えていたんですかね。
だいたい、54kmくらいですね。・・・・意外に近いな・・・
もし、上層雲がもっと北の上空にもかかっていれば、「L」の漁火も見えたかもしれないけど、あのときの氷晶が存在したのは、「R」上空の限られた部分だったのでしょう。もしくは、その辺だけが低層雲にさえぎられずに、地上から見えていたか。(残念ながら、夜なので低層雲を地上から観測しにくかったし、どれくらいの範囲に氷晶が存在したのか、細かくは天気図からも検証は出来ないんだけど)
これで、雲の高度計算をする前に、漁火までの距離がだいたいわかってしまったわけですが・・・
エマグラムも確保してあるので、そのうち検証第二弾を、載せたいと思います。気持ちが冷めなければ。